こんにちは、館長の井上です。
2024年12月26日。今日で御用納め、ふりかえると、2024年は天文現象の「当たり年」だったと思います。
特に紫金山・アトラス彗星は見事でした。紫金山・アトラス彗星は太陽からかなり遠いころからチリの尾が発達し、大彗星の予感がありました。ところが明るくなるペースが徐々に停滞し、6月ごろには「太陽に接近する9月に崩壊するかも」という予測も出てきました。彗星は明るさの予測が難しい天体です。「大彗星になる」の予測が外れた例も多く、今回もそのパターンかと悲観するムードもありました。私もずいぶん気になって、9月末から10月初旬に、彗星観測にチャレンジしました。この時期の彗星は日本からとても見づらい位置でした。夜明けの超低空の空に見つけたときは嬉しくて声が出ました。けなげにしっかりと光るようすに、崩壊の気配はなく、期待感が高まりました。結果、紫金山・アトラス彗星は10月中旬に見事な姿を見せてくれました。当館の学芸員の中にも初めて肉眼で彗星をみたというメンバーがおり、感動で目が潤んでいました。かんむり座T星は、まだ爆発していませんが、これからも目が離せませんね。
食関連では、土星食は見事でした。明石では出現の瞬間の10秒だけ確認でき、YouTube配信は大盛り上がり。楽しいひと時でした。
個人的にも充実した1年だったように思います。
日本博物館協会賞受賞にともなう館長会議講演(7月)やThe Best in Heritage での英語インタビュー(9月公開)
そして、ドイツで開催されたIPS(国際プラネタリウム協会)のカンファレンス出席とドイツプラネタリウム・時計調査(7月末)
プラネタリウム100周年・すばる望遠鏡25周年コラボ全国一斉イベントの司会進行(10月)など、いろんな方にお世話になりながら
多彩に取り組むことができました。感謝いたします。(ほかにもあれもこれもいろいろ、、、)
館長ブログを始めて、出来事のたび、これらの話題を書き始めるも、下書きのままで止まった原稿がたまる一方です。
この点は反省点です。もうちょっと軽い文章で更新頻度を上げようと思います(今でも十分軽いんですが)
2025年の天文現象も楽しみですね。「シゴセンジャーデビュー20周年」とか、「土星の環が消える」など話題豊富です。土星といえばホイヘンス。彼がリングの傾きの秘密を解き明かしました。ホイヘンスといえば、振り子時計にヒゲゼンマイテンプ。時計業界でも超大物。2025年はホイヘンスに焦点を、、、なんて書きだすと、とまらなくなり、かつ、文章の推敲が必要になり、下書きに、、、といパターンになりそうなので、今日はこの辺りで。。。。
2025年は1月1日から開館します。良いお年を!